補給戦



 
ベルガモのモデルにもなった、マーチン・ファン・クレフェルト博士の著作です。
クレフェルト氏は別項の戦争の変遷でもそうですが
非常にユニークかつ、言ってしまえば身も蓋もない視点から戦争の現実をぶった切ることで有名です。
 
同書は主に15世紀以降の戦争における兵站の論説を行っており
華々しい英雄の活躍や新兵器、革新的戦術の陰に埋もれがちな戦争の最重要要素を淡々と説明しています。
例えば騎兵とか騎士とか言うと、機動力のある遊撃戦力としてのイメージがありますが
実際には、飼葉の消費量の関係から素早い行軍は困難、かつ常に移動を強要される戦闘以外はお荷物兵科で
しかも略奪を前提とする作戦行動が必須であった騎士道(笑)という現実や
大したこと無さそうに見える海上封鎖という手段が、いかに兵站にダメージを与え
前線の兵士の戦力を削ぐのか、と言った、素人が失念しがちな視点に気付かせてくれる良著と言えます。
 
この書籍を、WWⅡ当時のモビーの元ネタの人とかが読んでいたら……?とか思わずにはいられませんね。